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「四殺」−学問教育を間違うと天下を殺す。
07.12.18
今から約1,800年前の中国に、(紀元25年−220年)という王朝がありました。
そのに「崔子玉」という賢人がいたそうで、日本語の“座右の銘”の原典になって
いると言われている『座右銘』という書を残しています。
その中に「四殺」というのがあります。
人は欲を持つことで自分を殺し、
財産を残すことで子孫を殺す。
政治を間違うと民を殺し、
学問教育を間違うと天下を殺す。
最近の教育に関する報道を見聞きするたびに、この「四殺」が頭をよぎります。
「教育は国家100年の計」などとも言われますが、「最近の政治家はこの言葉を
知っているの?」などと勘繰らずにはいられません。
また、の教育政策における“迷走”を見るにつけ、教育を100年、200年の
単位で考えているようにも思えません。
「ゆとり」を重視したが導入されたのが1996年、2002年4月から
完全学校週5日制が実施されるようになりました。
それから3年後の2005年には文部科学大臣が中央教育審議会に学習指導要領の
全面的な見直しを要請し、10年後の2006年にが設置され、多方面で
「」の見直しが進められています。
第二次世界大戦で負けた日本は、その後、欧米に「追いつけ、追い越せ」という一つの
方向だけを向いて、「物が多いことが幸せ」という価値観のもと、脇目もふらず突進して
きました。
しかし、この「物が多いことが幸せ」という時代は15年〜20年前には終わり、こと物財
に関しては、欧米に「追いついた」状況です。
そして、国の政治・経済・教育から個人の職場や生活にいたるまで、方向性を見失って
いる日本社会においては、情報や経験の中から「正しい方向性を自ら作り出せる人」が
必要とされているのではないでしょうか?
与えられた問題を解くのではなく、現状を分析し、問題そのものを発見して解決できる、
または、解決方法を考えることのできる、知識だけではなく「知恵」を持った人間が必要
とされていると思います。
07.12.18
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